(市場分析レポート)3D距離画像センサ市場分析調査

発刊日:2014年2月25日
ページ数:110ページ
税抜価格:300,000円(ハードコピーのみ)/ 350,000円(ハードコピー及び電子ファイル)
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レポート発刊の背景と概要

3Dビジネスに対する認知度が高まる中で、3D立体映像や映画、裸眼デジタル サイネージ等の3D表示機器ビジネスに加え、3Dプリンタという出力機器が注目 されている。一方、B2Bでは、ビル内の出入口ゲートのセキュリティや駅のプラッ トフォームにあるホームドアなどの安全確保、マシンビジョン等で、形状認識、距 離データ等の空間情報、3Dデータの活用が進み、3Dデータの取得デバイスで ある3Dスキャナや3D距離画像センサの重要性が増しつつある。

3D距離画像センサは、2Dカメラではできない距離データが取得でき、3Dス キャナと比較して動画取得が可能であり、3D可視光カメラと比較して暗闇、外乱 光などの照度対応が可能という特徴がある。このようにリアルタイムで3Dデータ の取得が可能な3D距離画像センサの需要は大きく伸びる兆しを見せている。

本レポートでは、3D距離画像センサ(モーションセンサ)のユーザ事例を含めた 用途・業種別動向を踏まえ、市場で求められる3D距離画像センサの機能を明 らかにし、3D距離画像センサ(モーションセンサ)関連のビジネス拡大のための 具体的な方策を提言する。

内容(目次・大項目と解説)

  1. エグゼクティブ・サマリー
  2. 本調査の背景と対象
  3. 市場・流通編
    ※市場規模、流通網などのデータを掲載
  4. 利用用途・業種別動向編
    ※具体的な事例、ビジネス現場の声からの業界動向を詳述
  5. 分析・提言編
    ※機能分析を踏まえたビジネスの成功法則を提示
  6. 個票データ

要約

  1. 2008年から100万円を下回るTime of Flight方式3D距離画像センサが登場し、 2011年からは2〜3万円台のモーションセンサが普及し始めた。安全監視を中心に 利用されてきた3D距離画像センサに対して、モーションセンサは、ジェスチャ認識、 機器操作や入力などの用途で新たな市場を開拓しつつある。これまでの黎明期から 成長期に移行しつつある3D距離画像センサ市場は、2013年の9億5,680万円から2018年に は25億9,020億円と、5年間で2.5倍以上の売上規模に成長する見通しである。
  2. 画像データ、距離データ、動画データを取得できる3D距離画像センサは、動作制御、 形状把握、走行補助、安全監視、認識・確認、入力・操作という6つの用途で利用できる 多機能なデバイスである。実際のビジネス現場でも、産業用ロボットのマシンビジョン、 自動車等の走行補助、安全監視カメラ、医療用のリハビリ目的など様々な 業種で利用されている。また、暗闇や外乱光対応など屋外での利用にも適しており、 ビジネス現場からは新たなニーズや利用可能性について期待を寄せられている。
  3. 3D距離画像センサは、その多機能性のため用途やニーズに合わせた様々な仕様がある。 高画素化、距離対応・距離精度の高度化、外乱光などの照度対応などの機能強化に加え、 小型化など製品仕様に対する要求も多い。これらの課題をカスタマイズやSI事業者との ソリューションによって解決することにより、ARやVRなどの新領域に加え、これまでの 3Dスキャナや距離センサの領域と考えられていた分野での普及など、さらなる市場の 開拓が可能となる。
  4. 上記の課題解決のために、各社の考え方、ユーザのニーズを踏まえて解決の 方向性について本レポート内で分析・提言する。

推奨事項

今後、多様なビジネスシーンでの利用が期待される3D距離画像センサについて、 ビジネス現場のユーザには、その多機能性と有用性が十分に理解されていない。 したがって、3D距離画像センサのメーカ各社、SI事業者等は、既存領域での利用 イメージの提案方法に加え、新たな領域での活用方法について模索することが必要 とされている。また、3D距離画像センサを普及させるにあたって、現時点では画素数、 距離精度、処理速度、サイズなどに課題があるのも事実である。

本書では、これらの市場ニーズを把握し、課題を整理した上で、解決方法の 方向性を示すとともに、具体的なビジネスにつながる提言を行っている。

本文の例

3前項における、1.Bについて、ここではフレームレートと画素数の関係で各製品の位置づけを分析する。一般に処理速度はCPUの能力を考慮して、 フレームレートと画素数はその特性のバランスを考慮する必要がある。

下図は、フレームレート(図では速度と表記)と画素数をパラメータに各社の3D距離画像センサの位置づけを示し、 その上に実際の応用市場(市場が要求する仕様領域)を重ねた。

・・・・中略・・・・

土木測量や製造業の品質検査向けには、500万円から1,000万円以上する専用の3D距離画像センサや3Dスキャナなどが使われている。

フレームレートが20fpsを超えたあたりからは、ジェスチャ認識や走行補助などのニーズに限られてくる。人やモノの動きを捉える ジェスチャ認識の場合、指先の動きを捉えるLeap Motionなどを除き、フレームレートは30 fps程度あれば通常のニーズには応えられる。

モーションセンサの参入により、新たな用途を開拓。3D距離画像センサ市場に新たなビジネス・チャンスが生まれる。